<p>大寺の家に、心得顔に1匹の黒と白の猫が出入りする。
胸が悪く出歩かぬ妻、2人の娘、まずは平穏な生活。
大寺と同じ学校のドイツ語教師、先輩の飲み友達、米村。
病身の妻を抱え愚痴1つ言わぬ“偉い”将棋仲間。
米村の妻が死に、大寺も妻を失う。
日常に死が入り込む微妙な時間を描く「黒と白の猫」、更に精妙飄逸な語りで読売文学賞を受賞した「懐中時計」収録。
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